学年末定期テストで「名詞」や「品詞の見分け」が範囲になることがあります。
某中学も試験範囲になり、学校の問題集で分からないところを質問されました。

問 次の下線部の品詞を答えなさい。
1.動きがにぶい。…「動く」と活用してウの音だから「動詞?」
2.  近くに住む。 …「近い」と活用して「い」だから「形容詞?」

正解は「名詞」なんです! 詳しくは「転成名詞」といって、動詞や形容詞などの用言が「名詞」に変化したものです。
たまにテストに出す先生がいるんですが、正解率が低い問題です。

簡単な見分け方は
すぐ後に「は/が/を/に」とあったらひっかけ!「歯が鬼」の前は「転成名詞」

きちんと説明すると、「を/に/の/は/が」は格助詞で体言につきます。だから、動詞や形容詞ではなくて体言=「名詞」になっています。でも、用言の活用は中2の半ばから終わり頃、助詞は中2の終わりから中3の初め頃に学習します。だから、ただ問題集をやらせるだけでは理解できるはずがないのです。こういう問題を解説もせずに定期テストに出すことは論外ですし、日本の学習指導要領も順番を間違えているように思えてなりません。

このタイプの問題はきちんと勉強した子どもも間違えて、「文法って難しいから嫌い」と悪い方向に進みがちです。教える側にもいいことないですよね。塾に行っていない子もいるのですから、先生がきちんと説明したことか生徒が分かる解説が書かれている文法問題だけ出して欲しいと思います。

今は思考力を問う出題が流行りですが、視点や思考法も提供せずに安易に「思考力」で済ませる問題を見かけます。「出すなら教えろ、教えないなら出すな」と思いませんか? 考え方も教えるからこそ、子どもの「思考力」や「応用力」はだんだんと身に付いていくと私は考えています。自分が担当する子にはこういう部分を大切にしていきたいものです。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
横浜市都筑区牛久保西1-10-9
TEL 045-911-2465(月~土の13:00~22:00まで受付 木のみ14:00~)
市営地下鉄「センター北駅」徒歩5分/都筑医療センターすぐのローソン隣
北進ゼミナールセンター北校